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2025/05/05 17:56 |
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2008/12/29 22:48 |
空気の振動。 |
おはようございます。今日も札幌は真冬日です。寒いな~。
今日は久々にまじめな話。
人間の聴覚って最後まで生きてるって話をよくご家族の方にします。意識ない人でも聴覚は保たれるってそういう説もあるから。
希望は持たせすぎちゃいけないけど、でもね伝えたいこと、伝えてほしい。
最近受け持たせていただいた方は、高齢で腎機能が悪くなっていて別の病院で治療中に呼吸不全で運ばれて来ました。
もちろん挿管、人工呼吸器。そして心停止に蘇生。家族にも本人にもとんだクリスマスイブだったと思うけど、何とか帰ってきてくれて。
今もまだ機械につながれて生きているけど、毎日一人息子とその奥さんが面会に来ています。熱心に話しかけてて。
「母は絶対に意識があったらこういう治療とか嫌がると思うんですけど、できることは全部やってみたいんです。少しでも可能性があるのにやらないで後悔はしたくないし。」
そう息子さんは言っていました。本当にお母さん、大切にされているんだな、と感心。結構そこまで熱心にくる家族がいないままに亡くなる方もいるので、そういう姿を見ているとなおさらうらやましいなって思うのです。変な話だけど、自分が死ぬ時は病気なら最後まで手を握っててくれる人がそばにいてほしいと思っているから。
「母と妻と息子と娘とで何年後かには、2008年のクリスマスと年末を笑い話にできるようにしたいなって思うんです。前向きにいかなきゃね、母さん。頑張るんだよ。」といつも患者さんに話かける息子さんの姿に、私もなんだか頑張らなくてはなんて思ったり。
患者さんに気がついたら話しかけちゃったり。一応、処置前は声掛けるんですけど聞こえてようが聞こえてなかろうが。でも、全然関係なく話しかけたり(笑)
音はただの空気の振動なんだけど、それでも、最後にわかる感覚が音だったら幸せだと思う。
私は音楽が好きだし、音が鳴り終わったあとの静寂も好きだ。
たかが空気の振動でも、その音はきっと届くんだと信じてる。きっと伝わるんだと思ってる。
だから、家族のとこに元気に帰ってほしいと思う。
どんなに絶望的だって、心のどこかではそれを願ってやまないのはやっぱりプロ失格ですけど。それでも、誰の人生にだってドラマがあります。その1場面の登場人物でいられたことやそんな願いを込めた声を聞けたことに感謝の毎日です。
詳細: http://blogs.myspace.com/index.cfm?fuseaction=blog.view&friendId=1004157579&blogId=459454280#ixzz15oxKMi3v
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